川崎型森を育む健康な家 - みやぎ版住宅・川崎町型








川崎型森を育む健康な家家 一号モデル住宅(みやぎ版住宅・川崎型)の特徴一号モデル住宅の特徴その5




















一号モデル住宅の特徴その5



(9) 見てくれだけのためには手間をかけません。
川崎型は素材を加工して手づくりでつくるというタイプなので、手間はかかります。特に木工事の手間が大きな比重を占めます。しかし、単に労働賃金を下げるのでは後継者も育たず、結果として地域の木材を使う職人さんがいなくなってしまいます。
モデル住宅では、見てくれだけのためにかけていた工程をなくし、合理的に手間を少なくする工夫をしています。
まず、原則としてカンナをかけていません。安全の為に手の届く範囲は角面のみ手カンナをかけていますがその他は見え掛かり材もプレーナー仕上げのみとしています。和室の柱のみは比較のために手カンナを掛けていますが、床柱は製材所のバンドソーで挽いたままのケヤキを使っています。
また軒天も貼っていません。しかも化粧野地板も挽き立て材でプレーナーもかけていません。外壁材も手の届く範囲のみをプレーナー掛けとして、その他は挽き立て材です。カンナ掛などはオプション扱いとしたいと思います。
また、一般にプレカット工法にてきざむほうが手間が掛からず安く上がるとされていますが、産直材で長尺物を多用する場合は仕口の数が少なくなるので手加工のほうが安く上がる可能性があります。また材木を持ち込む場合も、プレカットは割高になるとも言われています。手加工で刻めば、ひとつの現場で長い時間働くことができるので大工さんは数をこなさなくても良くなり、住宅建設数が減少する時代にあっていると思います。
一般に構造材をあらわすと手間が多くかかるといわれますが、建ててしまえば枠材などは必要なくなるので、見てくれのための手間をなくせば全体としてはさほど手間が増えるわけではありません。木造の工法は特別な工法を採用せずに、それぞれの大工さんが手馴れた方法を大事に考えています。
板貼りも、フィニッシャーやビスを使って作業の効率を上げ、接着剤も使わずに全体のコストダウンをはかっています。(化学物質の使用を減らすことにもなります)
また、板貼り仕上げは、施主自ら施工できる方法なので、究極のコストダウンが可能です。希望者には電動仕上げのこぎりも貸し出す用意をしています。
屋根は瓦と板金葺です。瓦の棟には割のし瓦を使わず、丸瓦一段のみとしています。軒先にもいわゆる軒先瓦という役物瓦を使用していません。役物瓦を減らした結果かなり安価になり、重量も軽くなりました。更に全瓦釘打ち止めとして、耐震性を向上させています。板金葺き屋根は雪止め部分のみはステンレス製として屋根全体の耐久性のバランスを良くしています。川崎町は雪も多く、敷地には木が多く茂っていますので軒樋はつけず、雨落ち部分に砂利を敷き、古瓦ではさんでいます。
このように、見てくれより機能を優先するいわば質実剛健な家作りを目指しています。